矯正(Ⅰ期治療・Ⅱ期治療)について
ゴールと悩みを常に共有
矯正歯科医院を受診される患者さんは歯並びや咬み合わせに多様な悩みを持っておられます。 私たちから診て一番の問題点と、患者さんが感じている一番の悩みが必ずしも一致するとは限りません。
その感覚がずれたまま診療が進んでいくと患者さんの満足感は得られません。
そのため初診の段階から患者さんの声をしっかりキャッチして診断し、治療が進んでいる途中でも気になることを受け止められる体制づくりをして、患者さんも私たちにも満足できる治療結果に繋げていきます。

時間経過と気持ちの変化

多くの患者さんが、なるべく目立たない矯正装置を希望して来院されます。しかし1年ほど経つと、どの患者さんも意識が変わってくるように感じます。
治療初期はブラッシングに熱意がありきれいな状態を保っていても、1年も経つとブラッシングの熱意が下がってしまい、着色やプラークで覆われていたりします。
初診時にはなるべく目立たない装置にとこだわっていた患者さんが、治療に慣れてくると装置の目立ち具合をそこまで気にしなくなり、それよりもあとどのくらいで治療が終わるかを重要視するようになる場合もあります。
これはすべての患者さんに当てはまることではなく、装置の目立ち具合が治療方法の選択の大きな要因の一つであることには変わりありませんが、時間経過により心理が変化して、この方法でなくてもよかったと感じる患者さんも多くいることは事実です。
院長自身も矯正治療を経験していますので、実体験も踏まえて多くの治療例を示しながらカウンセリングいたします。
小児矯正(Ⅰ期治療)

主に子どもの時期の成長を利用して、顎の成長を促したり抑えたりしながらバランスを整える治療を行います。
成人と比べ顎の反応性が高く、拡大の時期にも適しています。小児矯正は顎のバランスを整えることが主目的ですので、個々の歯を美しく並べることはその後の成人矯正(Ⅱ期治療)で行っていきます。
小児矯正にて十分な治療効果が見込めれば、成人矯正では抜歯せず治療ができる可能性が高くなります。
成人矯正(Ⅱ期治療)

顎の成長が収まり、永久歯列になれば成人矯正を開始できます。
女の子では12~13歳くらいで始められる場合があります。ただし受け口の患者さんについては、ある程度経過を観察する必要があります。
というのも、下顎の成長は遺伝要素が強く、思春期に大きく成長するため、特に男の子の場合は、治療開始時期に注意が必要となります。