ブラケットの
素材における比較
メタルブラケット

メリット
1.歯の移動や痛みの感じ方に有利
メタルブラケット、アーチワイヤー、結紮線はすべて金属のため、摩擦抵抗に優れ、歯の移動や痛みの感じ方に有利
※モジュール結紮と比較して
※術者による結紮線の締め具合を調整することによって
2.ブラケットの厚みを薄くできる
ブラケットの厚みを薄くすることができ、お口の中で感じる装置の違和感を軽減できる
デメリット
金属色によって審美性が失われる
デメリットへの対応策
- 矯正器具をあえて“アクセサリー”として楽しむ。
- 色付きのモジュール結紮でカラーコーディネーションを楽しむ。
審美ブラケット
(セラミックブラケット)

メリット
1.白くて目立ちにくい
2.着色しにくく、摩耗しにくい(すり減りにくい)
デメリット
1.歯が削れてしまう
歯よりも硬い素材のため、かみ合わせでブラケットに当たっていると接触する歯が削れてしまう
(特定のセラミックブラケットではアーチワイヤーも削れてしまう)
2.ブラケット除去時に衝撃がある
ブラケットを除去するときには、少しびっくりするような衝撃がある
3.違和感を感じやすい
ブラケットに厚みがあるため、違和感が出ることがある
デメリットへの対応策
- 歯が削られないようにブラケットのポジション(接着させる位置)を工夫し、ある程度治療が進んだ時に良い位置に付け替える。
- ブラケットの除去時には、衝撃や痛みが出にくいよう注意をしながら除去を行う。
審美ブラケット
(プラスチックブラケット)

メリット
白くて目立ちにくい
デメリット
1.着色しやすく、摩耗しやすい
2.つけ直しを行う場合がある
摩耗が激しい場合、ブラケットのつけ直しを行わないとならない
3.治療期間が伸びることがある
ブラケットのつけ直しを何度も行うと、治療期間が延びる可能性がある
ブラケットの
構造について
ブラケットの構造の違い
矯正器具には結紮タイプのものとセルフライゲーションタイプのものがあります。
結紮タイプは術者がブラケットにワイヤーを結紮線と呼ばれる細い金属線やモジュールと呼ばれるゴムで括り付けます。
セルフライゲーションはブラケット自体にワイヤーを収容するためのシャッターが付いています。

構造が複雑な分、セルフライゲーションブラケットの方が厚みがあります。
セルフライゲーションは結紮に比べて摩擦力が有利と言われており歯の初期移動は早いと言われていますが、結紮においても術者による結紮力の調整により摩擦力を抑えることも可能です。両者のタイプを比較し、治療期間に明らかな差はないといわれています。
結紮タイプ
メタルブラケット・セラミックブラケットなど
結紮線による結紮(金属線)
結紮線による結紮(金属線)のメリット

- アーチワイヤーとの摩擦抵抗に優れ、歯の移動の妨げにならない
- 術者によって結紮力を調整でき、歯の痛み具合などもある程度調節できる
- 一般的な作りのため、ブラケットが薄く違和感が少ない
- ブラケットのスロットに“2本目のワイヤー”を使用することができるため、動かしたい歯に対して選択的に矯正力を与えられる(オーバーレイ、ピギーバック)
結紮線による結紮(金属線)のデメリット
- セルフライゲーションに比べ、やや結紮にかかる時間が長くなる
デメリットへの対応策
結紮であっても、習熟することで診療時間を短くすることは可能です。
モジュールによる結紮(ゴム)
モジュールによる結紮(ゴム)のメリット
- さまざまな色があるため、矯正治療をオシャレに見せることができる
- 金属線の結紮に比べて、結紮に必要な診療時間は短い
モジュールによる結紮(ゴム)のデメリット
- アーチワイヤーとの摩擦抵抗が大きく、歯の移動の妨げになることがある
- モジュール自体の劣化や着色を起こす

デメリットへの対応策
当院では歯の移動の妨げがあると判断しており、極力使用しておりません。モジュールの色を楽しみたいという方向けには対応しております。
セルフライゲーションタイプ
シャッター構造を内蔵しているため厚くなります。

セルフライゲーションブラケット

セルフライゲーションブラケットの
メリット
- 結紮と違い シャッターでふたをするため、摩擦が起きにくい構造となっている
- 結紮に比べ、やや診療時間が短い
セルフライゲーションブラケットの
デメリット
- ブラケットにシャッター構造が内蔵されているため、厚みがあり違和感が出やすい
- シャッターが壊れることがある。その場合はブラケットを付け直すか、結局結紮線にて結紮することになる
- シャッター構造のため、2本目の補助ワイヤーを使用できない
デメリットへの対応策
裏側矯正においてセルフライゲーションタイプのブラケットを使用しております。
オーバーレイ・
ピギーバック
オーバーレイとピギーバックの仕組み

治療期間を短縮する工夫
一般的に、メインワイヤーで使用する丸線は細く、角線は太いです。叢生(歯列のガタガタ)が強い場合は、丸線から徐々にワイヤーのサイズを上げていき角線にしていきます。例えば図のように、一部だけ極端に叢生であり、他の歯列が整っている場合には、丸線だけで矯正力を与えると、動いてほしくない他の歯も動いてしまいます。
そのため、角線と一緒に丸線を使用し、2本のワイヤーで歯列を整えることで、他の歯への影響を抑え、治療期間を短縮できるよう工夫することができます。しかし、ワイヤーが2本通ると歯ブラシがしにくい環境となるので、ブラッシングには注意が必要です。

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